第101回国保組合組合会を開催
2010年度の決算を承認
仲間とともに40年 さらなる前進を
国保組合は、7月28日(木)けんせつプラザ東京にて、第101回組合会を開催しました。組合会議員・理事・監事・顧問が45人出席し、10年度の事業報告、歳入歳出決算報告および監査報告、決算剰余金処分案について審議され、満場一致で承認されました。10年度の決算や事業の特徴点、今後の展望について国保組合の井手口専務理事に話を伺いました。
―10年度は国保組合制度が大揺れの年でしたが。
マスコミの攻撃に端を発して、国保組合に対する補助のあり方が議論された年でした。5月の厚生労働省の行政レビューでは、「国保組合全体に対する補助の見直し」が課題とされました。しかし、全建総連を中心に、建設国保組合の実態を粘り強く訴えた結果、11月の行政刷新会議では、「所得の高い国保組合への補助の見直し」が課題とされ、建設国保に対しては、「従来どおりしっかりとした補助」をするとされました。具体的には、定率補助、調整補助金とも、ほぼ、従来水準を確保することができました。
また、国保の都道府県化(一元化)の動きの中で、国保組合の位置づけが懸念されましたが、「健保組合と同様、保険者機能を発揮」する存在として当面存続を勝ちとることができました。これらの成果は、母体組合をはじめ、組合員さんのご奮闘のおかげであり感謝したいと思います。
―資格適正化問題もありましたね。
他国保組合の不適切加入が指摘され、補助金の返還や社会保険への遡及適用という事態となり、厚生労働省に国保組合係ができ、指導が強化されることとなりました。こうした中で、私たちも自ら就業実態の調査を行ない、全組合員の協力を得て終了することができました。このとりくみを通じて、当国保組合の適切な運営を明らかにできたと思います。法令遵守体制を整備しましたので、この点でも引き続き努力していきます。役員、書記局のご奮闘と組合員さんのご理解とご協力に心から感謝を申し上げます。
―10年度事業の特徴は?
40周年の大きな節目でした。
記念式典開催、記念誌の発行、健康標語の募集(最優秀賞=「健康」は「命」の次の宝物・足立支部・渡邊三佐夫さん作)、ウォーキング大会(2会場1132人の参加)などにとりくみました。
高血圧対策の健康教室やヘルシークッキング料理教室なども健康増進活動の参加者は前年度より1000人増えて5000人を超えました。
特定健診は、50%の目標に対して35%、特定保健指導は20%の目標に対して4.5%程度にとどまる見通しです。
この点では、集団健診の拡充や、かかりつけ医での受診を補助の対象とする償還払い制度などの活用で受診率を大いに伸ばしてほしいと願っています。
―財政状況はどうでしたか?
37億5千4百万円の剰余金が出て、全額を11年度に繰り越しました。そのうち約10億円は11年度に国に返還(精算)することとなります。
残り約27億円が形の上で剰余金となりますが、前年度からの繰越金、繰入金等を考慮した単年度の実質収支はマイナス12億3千万円の赤字となり、厳しい状況と認識しています。補助制度の拡充とともに、ジェネリック(後発)医薬品の活用など医療費の適正化のとりくみが必要です。
―そのほかの課題は?
全額償還制度に対する国の指導により、組合員・家族の入院の一部負担金を11年度から5千円の控除とし、共済の国保入院共済からの給付としていますが、国は、さらに控除額を1万7千5百円以上にしない国保組合には、特別調整補助金を交付しないとしており、今後の検討が必要です。また、東京都の制度に合わせて実施している結核・精神医療給付金についても、廃止を求められ、やむを得ず11年度末をもって廃止とし、通常の一部負担払戻金と同じ扱いとなります。
今回の組合会では、来年度の保険料の検討を例年より早く始め、組合員の要望に応えて保険料ランクの検討も開始することが確認されました。情勢は引き続き厳しいですが、国保組合を守るとともに、より魅力ある土建国保にするため努力してまいります。
秋の支部集団健診が始まります
春の集団健診報告
清瀬久留米支部の様子
今年度の健診は、もう受診しましたか?
5月から7月初旬にかけて行なわれた春の集団健診の様子を紹介します。
清瀬久留米支部の集団健診は、地域の小学校を会場として借り、支部社会保障対策部と書記局および清瀬診療所のみなさんなど、総勢60人以上のスタッフで運営しています。5月22日には328人、6月12日に415人と、両日併せて743人の方が受診しました。
健診は午前中で終了するため、受付に問診票の記入を忘れた人のための窓口を設置するなど、混雑を防ぐ工夫を行ない、待ち時間がなるべく少なくなるように誘導や動線に配慮して運営をしています。
受診する方はリピーターが多く、また、事業所の仲間同士で受診をする方々もいるそうです。
秋は、契約機関に休日健診日を設定してもらっているとのことで、現在支部の機関紙などで広報しています。
この秋健診受診を
東京土建国保の保険証の下についている健康診査受診券は、支部主催の支部集団健診で使用できるほか、契約機関に予約して個別に受診する際にも使用できます。
支部集団健診の開催方法は支部によって異なりますが、日曜日に開催されるものが多く、平日は仕事で病院に行けない組合員さんやご家族のみなさんにご利用をいただいています。また、支部によっては契約機関に依頼して、オプション検査ができるように準備をしている場合もありますので、必要な検査を追加することもできます。
春の集団健診を受診しそびれた方は、9月から11月にかけて開催される秋の集団健診をぜひご利用ください。詳しい日程や予約方法などは支部によって異なりますので、ご所属の支部にお問い合わせください。
個別で受診したい場合には、国保組合のホームページに健診契約機関や休日健診の予定を掲載していますので、そちらも併せてご利用ください。
また、今年度からはかかりつけ医など契約外の医療機関での健診に対する補助制度を開始しました。一定条件を満たした場合に、申請により、年に一回、一定額の補助を行ないます。集団健診に日程が合わなかった、かかりつけ医で受診したい等の場合は、こちらの制度もご活用ください。
一番星
「あきらめない」流行語大賞に推したい言葉だ。劣勢でも最後まで最善を尽くす「なでしこ」たちの姿が人々を魅了した。不遇な中での努力が花開いた。一方、地位と名誉の誘惑を拒み原発の危険性を指摘し続けた、少数派のあきらめなさも栄誉賞ものだ。そのたゆまぬ努力のおかげで、次々と真実が広がっている。チェルノブイリの事故後八千キロも離れた日本で、水や牛乳、母乳までもが放射能に汚染されたという。原発から出る死の灰は百万年もの安全管理が必要だ。被害は時空を超える。後世にこれ以上ツケを回すまい。過ちは繰り返さない決意で。そう、あきらめない。(K)