薬は適正に服用しましょう

薬は適正に服用しましょう!
 高齢になり、いろいろな病気を抱えている方も多いと思います。受診する病院が多くなると、処方される薬も多くなる傾向にありますが、同じ効能の薬が処方されていたり(重複投薬)、多くの種類の薬が処方されていたり(多剤投与)すると、副作用を起こす割合が高くなることがわかっています。
 このように「多くの薬の服用により身体に害をなしている状態」ポリファーマシーと言います。

ポリファーマシーの問題点
①副作用のリスクが高くなります。
 同じ効能の薬を重複して飲むことで、薬の効き目が強くなりすぎたり、薬同士の飲み合わせが悪い場合は、逆にからだの不調を招いたりするなど、副作用のリスクが高まります。

②薬代にかかる負担が大きくなります。
 必要以上の薬をもらうことは、医療費を無駄に負担することになります。
 月々の医療費を節約するためにも、いまいちど処方されている薬の状況を確認してみましょう。

ポリファーマシーにならないために
①お薬手帳は1冊にまとめましょう
 お薬手帳を1冊にまとめることで、薬剤師が他の医療機関から処方された薬を確認し、効能が重複している薬はないか、一緒に飲んでも副作用が起きないかなどをチェックしてもらえます。
 病院や薬局ごとにお薬手帳を分けてしまうと、このチェックができなくなるので、お薬手帳は1冊にまとめ、受診時に必ず持参するようにしましょう。

②かかりつけ医、かかりつけ薬局を持ちましょう
 普段から処方されている薬や、からだの状態を把握してもらえるよう、かかりつけの病院や薬局をもっておくと安心です。

③自分で判断するのは禁物です!
 気になる症状が出た場合は自己判断で服薬を中断せず、まずは、かかりつけの医師・薬剤師さんに相談しましょう。

厚生労働省ホームページ(ポリファーマシーに対する啓発資料の活用について)(外部リンク)

国保組合のとりくみ
 国保組合では60歳以上の被保険者の方を対象に、定期的に、医療機関からの診療報酬明細書(レセプト)をもとに、重複投薬や多剤投与の可能性がある方に薬剤情報通知をお送りし、受診や服薬に関する相談事業を実施しています。通知をお送りした方には、国保組合が事業を委託している業者の専門職(保健師・看護師)から後日連絡いたしますので、薬に関する悩みや気になることなどがありましたら、ぜひご相談ください。

 

セルフメディケーション税制とは

●セルフメディケーションとは・・・
 「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」(WHOの定義)です。セルフメディケーションを推進していくことは、自発的な健康管理や疾病予防の取り組みを促進することはもちろん、医療費の適正化にもつながります。
●セルフメディケーション税制とは・・・
 予防接種や健康診断など、健康のための一定の取組を行っている方が、特定の市販医薬品を購入した場合に、その購入費用について所得控除を受けることができるというものです。医療用から転用された医薬品(スイッチOTC医薬品)が対象になります。
 対象となる医薬品を購入した場合、レシートに上記のマークが表記されます。対象医薬品は厚生労働省のホームページでも確認できます。
 スイッチOTC医薬品を年間1万2千円以上購入すると、1万2千円を超える部分の金額(上限8万8千円)がその年の総所得金額から控除されます。確定申告に備えて領収書を保管しておくことが重要です。
 単に市販品を購入するだけではなく、「予防接種や健康診断など、健康のための一定の取組を行っている」ことが控除を受ける条件になりますので、自分自身の健康のために、進んで予防接種や健康診断を受けましょう。
 OTC医薬品の普及は、医療機関への受診にかかる時間や費用を抑えることができるだけでなく、医療費の適正化につながるメリットがあります。使用時の注意点や副作用については、薬剤師に説明を求めましょう。
 なお、薬を飲んでも体調がすぐれない時は、自己判断しないで必ず医療機関で診察を受けてください。早期の治療が大切です。

※スイッチOTC医薬品: 医師の診断・処方せんに基づき使用されていた医療用医薬品を薬局・薬店で購入できるように転用(スイッチ)した医薬品のこと

 

【お間い合わせ先】

東京土建国民健康保険組合 審査課
東京都新宿区北新宿1-8-16
電話番号:03-5348-2987