健診 ~保険証の下に受診券がついています~
国保組合などの医療保険者はメタボリックシンドローム対策として、40歳から74歳の被保険者に「特定健康診査」を実施することが、国によって義務づけられています。
「特定健康診査」は法律で定められた検査項目が少なく、職業病対策(「胸部レントゲン再読影」)などの建設労働者に対応した内容とはなっていません。
そのため国保組合では、対象年齢を限定したメタボ対策だけでなく、全組合員と19歳(その年度に19歳になる方)以上の家族を対象に、職業病対策を強化し、労働安全衛生法の定期健診にも対応した「東京土建健診」を実施しています。
また、組合員および家族で年度中「節目年齢(40歳から70歳までの範囲で5歳刻み)」に該当する方は国保組合補助額を差し引いた金額の負担で「節目健診(人間ドック)」を受けることができます。
健診コースと対象者、自己負担
健診コース | 対象者 | 自己負担 | |
① | 東京土建健診 | 全組合員※1と2023年3月31日までに19歳になる方~74歳までの家族※1※2 | 契約機関に保険証と受診券を提出することで、年度に1回無料 |
② | 節目健診 (人間ドック) |
①の該当者のうち、2023年3月31日までに節目年齢、40歳、45歳、50歳、55歳、60歳、65歳、70歳の5歳刻みに該当する方 | 補助額25,000円(人間ドック+脳ドックは50,000円)を差し引いた金額 |
※1 2022年度(4月1日~翌年3月31日)中に75歳になる方は、後期高齢者広域連合に移行するまでの期間
※2 2022年度中に組合員が75歳に到達したことで同時に資格喪失する方は、組合員の誕生日前日までの期間
東京土建健診 基本検査項目一覧
組合員の約2人に1人が“がん”で亡くなっており、大腸がんは肺がんに次いで死亡者数が多くなっています。(2019年度組合員死亡原因調査より)
2015年4月から大腸がんの早期発見を目的に、“便潜血2回法”を検査項目に加えました。(40歳以上の組合員と家族が対象です。自己負担はありません)
検査は2日分の便の提出が必要です。事前に容器が届きますので、必ず健診時に提出してください。
検査項目 | 東京土建健診 | 特定健康診査 | |
身体計測 | 身長 | ○ | ○ |
体重 | ○ | ○ | |
BMI(肥満度) | ○ | ○ | |
腹囲 | ○ | ○ | |
理学的検査(身体診察) | ○ | ○ | |
生理 | 血圧 | ○ | ○ |
心電図 | ○ | △ | |
眼底検査 | △ | △ | |
視力 | ○ | ||
聴力(1000Hz・4000Hz) | ○ | ||
X線 | 胸部レントゲン(直接) | ○ | |
胸部レントゲンの再読影※1 | ○ | ||
生化学 | 総蛋白 | ○ | |
アルブミン | ○ | ||
クレアチニン | ○ | ||
eGFR(慢性腎臓病) | ○ | ||
尿酸 | ○ | ||
尿素窒素 | ○ | ||
総コレステロール | ○ | ||
HDLコレステロール | ○ | ○ | |
LDLコレステロール | ○ | ○ | |
中性脂肪 | ○ | ○ | |
AST(GOT) | ○ | ○ | |
ALT(GPT) | ○ | ○ | |
γ-GTP | ○ | ○ | |
血糖 | ○ | □ | |
HbA1c | ○ | □ | |
血液学 | 赤血球 | ○ | △ |
白血球 | ○ | ||
血色素 | ○ | △ | |
ヘマトクリット | ○ | △ | |
血小板 | ○ | ||
尿 | 蛋白 | ○ | ○ |
糖 | ○ | ○ | |
潜血 | ○ | ||
便 | 潜血(2回法)※2 ※3 | ○ | |
情報提供 | ○ | ○ |
○…必須項目
□…保険者によって選択する項目
△…医師の判断に基づき実施する項目
※1 | 胸部レントゲンの再読影とは… 健診で撮影した40歳以上のレントゲンフィルムから、じん肺の所見の有無を判定するため、専門医を含む複数の医師で、より正確な判断を行うためのものです。 |
※2 | 40歳以上の方が対象です。 |
※3 | 実施できる健診機関については健診契約機関一覧でご確認ください。 |
健診の受診
・東京土建健診
支部が実施する「支部集団健診」で東京土建健診を受けることができます。日程や申込み方法については、所属の支部にお問い合わせください。
「支部集団健診」を受けられなかった場合でも、健診契約機関へ個別に申し込み、東京土建健診を受けることができます。個人で健診を受ける場合は、下記の「東京土建健診・節目健診の受け方」をご覧ください。
・節目健診(人間ドック)
「節目年齢」に該当する方で「節目健診(人間ドック)」を希望される方は、「土建国保ガイド」24ページからの健診契約機関一覧で契約機関名の右側の節目健診欄に「☆」のある健診機関に各自で予約をしたうえで、2023年3月31日までに受診してください。
「保険証」と「受診券」(保険証についています)を持って受診すると、25,000円(人間ドック+脳ドックは50,000円)を差し引いた金額の負担で受けることができます。
注意
- 「節目健診」対象者の方は、「節目健診」または「東京土建健診」のどちらか一方のみの補助となりますので、ご注意ください。
- 受診者の都合で検査を受けられなかった場合は補助の対象外となります。
2022年度の節目健診対象者
40歳 | 1982(昭和57)年4月1日~1983(昭和58)年3月31日生まれ |
45歳 | 1977(昭和52)年4月1日~1978(昭和53)年3月31日生まれ |
50歳 | 1972(昭和47)年4月1日~1973(昭和48)年3月31日生まれ |
55歳 | 1967(昭和42)年4月1日~1968(昭和43)年3月31日生まれ |
60歳 | 1962(昭和37)年4月1日~1963(昭和38)年3月31日生まれ |
65歳 | 1957(昭和32)年4月1日~1958(昭和33)年3月31日生まれ |
70歳 | 1952(昭和27)年4月1日~1953(昭和28)年3月31日生まれ |
※誕生日の前でも受けることができます。
受診券の配付 ~受診は4月1日以降に~
保険証と一体になった受診券を配付します。切り離さずに保管してください。
※ 受診券の有効期限は2023年3月31日まで、もしくは被保険者資格の喪失日の前日までです。
東京土建健診・節目健診の受け方
【1】健診機関の選択・予約
保険証と一体になった受診券が届いたら、「土建国保ガイド」や健診契約機関一覧から受診を希望する健診機関を選び、各自で申し込み、2022年4月1日から2023年3月31日までに受診します。必ず東京土建国保に加入していることを伝えてください。
☆健診契約機関で受診できない方はコチラをご覧ください。
【2】問診票の記入
健診契約機関から問診票などが送られてきます。(当日健診機関で記入する場合もあります。)問診票はご自分の保険証や受診券を見ながら記入してください。また、医師の診断に必要な質問事項が記載されていますので、必ず記入してください。
【3】健診を受診
・東京土建国保組合の保険証と受診券(保険証から切り離さないでください)
・受診券は、裏面の個人情報の取扱いについての内容をご確認のうえ、同意欄にチェックをお願いします。
・問診票と検査に応じた提出物
・利用者負担額(節目健診のみ)を用意して予約をした健診機関で受診してください。
※当日、健診機関から特定保健指導の呼びかけがあったときは、ぜひご利用ください。
【4】結果の確認
健診機関から健診結果が届きます。
健診結果を確認し、要受診や精密検査と指導があったときは、すぐに病院を受診しましょう。
※支部集団健診を受診した場合は、結果説明会が開催される場合がありますので、ぜひ参加しましょう。当日、支部書記や保健対策推進委員から、特定保健指導の呼びかけがあったときは、ぜひご利用ください。
健診を受けるときは、受診券を切り離さずに健診契約機関に持って行きましょう!
注意
- 健診を受ける時に、保険証と受診券を必ず健診機関の窓口に提出してください。受診券を利用することで、3月31日までの間に1回は基本健診費用が無料になります。
- 健診時のオプション検査は対象となる年齢によって、補助のあるものとないものがあります。詳しくはコチラをご覧ください。
- 受診券を紛失した場合は、所属の支部へ申し出て、再発行の申請をしてください。
健康診査時のオプション検診
がん検査(補助あり)※対象年齢があります
東京土建健診と同時に行う「がん検査(胃・乳・子宮頸・前立腺)」に、一部補助を実施しています。この検査を対象となる年齢の方が受ける場合、下表の負担金額で受けられます。
この「がん検査」の費用の一部を補助する制度は、全ての健診契約機関で受けられるものではありませんので、ご注意ください。取り扱いが可能な健診契約機関の最新情報は、国保組合ホームページでお知らせしています。
検査名 | 対象年齢 | 検査方法 | 利用者負担 |
胃がん | 50歳以上 | 胃レントゲン(間接撮影) | 2,000円 |
胃レントゲン(直接撮影) | 3,000円 | ||
胃カメラ(内視鏡) | 5,000円 | ||
乳がん | 40歳以上 | マンモグラフィ | 1,000円 |
視触診+マンモグラフィ | |||
子宮頸がん | 20歳以上 | 内診+子宮頸部細胞診 | 500円 |
前立腺がん | 50歳以上 | PSA(腫瘍マーカー) | 500円 |
補助が受けられる健診機関は、「土建国保ガイド」24ページから始まる「健診契約機関一覧」でお知らせしています。
オプション検査(補助なし)※対象年齢はありません
健診契約機関一覧の「オプション検査(補助なし)」欄に「略称」が記載してある機関で、東京土建健診と同時に該当する検査を受けることができます。負担額は、めやすです。予約する際に、料金などを確認してから申し込んでください。
なお、オプション検査費用は、すべて自己負担となります。
- オプション検査は、健診と同時に行った場合のみ受けることができます。単独では受けられませんので、ご注意ください。
- がん検診は、お住まいの市区町村でも実施している場合があります。検査項目・対象年齢・費用などが各市区町村ごとに異なりますので、くわしくはお住まいの役所にお問い合わせください。
※ | 国の指針では、40代後半から乳がんの発症率が高くなることから、40歳以上の女性に対してマンモグラフィ検査を推奨しています。また、マンモグラフィ検査は、乳腺密度の高い若年層(20代~30代)の場合、診断精度が低下するとされています。 |